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8.292017
それが親孝行だっていうなら、私は親不孝でいい

「親に聞かなくては、捨てて良いか分からない…」
家を片付けしてるなかで、そんな風に思ったこと、思っているモノはありますか?
この言葉を発した時点で、既にあなたは「いらない」選択をしているのですが、なぜか親の意見を取り入れようとする人がいます。
例えばそれが、代々受け継がれて来たモノならば、そんな言葉も出る可能性はあります。
相続に関わる重要なモノならば、詳しい情報を知ってから…という意味で使う可能性もある。
しかし、それとは全く違うモノにおいて、常に親の意見を伺おうとしているならば。
もう、いい加減気がつきましょう。
あなたの暮らしはあなたが作るもの。
あなたにとって必要なモノは、あなたが選んでいいことを。
ズレた親孝行、親不孝
「勝手に処分したらお母さんから文句を言われるかもしれない…」
そう考えていたら、その家は、その暮らしは、あなたの人生のための家ではありません。
暮らしてるのは誰ですか?
ご飯を食べてるのは、
テレビを見てるのは、
本を読んでるのは、
くつろいでいるのは、
お風呂上がりにビールを飲むのは、いったい誰?
全てはあなた、またはあなたのパートナーや子供達です。
お母さんが私のために選んでくれたものだし。
お父さんが置いてったものだし。
気に入ってるならいいんですよ。
後はそれを活かせる暮らしに変えればいいだけですから。
なのに、ズレてる。
どうしてそんな風に考えてしまったのでしょうか。
親の判断に依存してしまう方は、親自身の束縛の強さに対して、ずっといい子であり続けていた人ではないでしょうか?
お伺いするお客様でも、自己判断が曖昧で、基準無く暮らしてしまっていた方は多くいますが、
「これはお母さんに聞いてから…」
「勝手に捨てられなくて」
「実家で使うというかもしれないし」
と話される方がいます。
あなたの今の暮らしを快適に整えるためのはずが、そのために「今のあなたに必要なモノを選び取る」はずが、
「お母さんに怒られないために残すモノを選ぶ」視点になっているんです。
親の意のままにすることが、親孝行ではありません。
どちらも「よかった、幸せだね、ありがとう」そう思いあえる関係こそが親孝行と呼ぶのではないでしょうか?
片方だけが満足し、もう片方が我慢を強いられる関係を「親孝行」と呼ぶのであれば、
何の幸せも快適も、あなたは得ることができません。
もったいないの判断は何?
いつか使うかもしれない。
前に使ったから、またその時がくるかも。
高かったから。
大抵の方は、「もったいない」という基準が「自分にとって」が曖昧なままの方が多いです。
もちろん、これらの価値基準を「今の自分がどうしたいか?」に置き換えて考えるようになるのは、時間が必要です。
問題は「親が使うかもしれない」「親に聞かないと」という言葉を口にする方。
それはお母さんが買ってあげたものでしょ?捨てちゃうの?
まだ使えるじゃない!捨てるなんてもったいない!
そんな言葉を聞きながら、そしてその言葉を守って暮らして来たのではないでしょうか。
お父さんが、お母さんがせっかく買ってくれたものだから。
選んだのはお父さんとお母さんだから。
だから。
捨てられない。気に入ってなくても。使いにくくても。使ってなくても。捨てたくても。
それは親の価値基準です。受け継がなくていいんです。
自分の意思や意見、考えを示すことが親不孝だというなら、親不孝になりましょう。
ぶつかり合うことを、恐れていてはこの先もあなたは心から安らげる家を作れません。
自分が選んだ物は判断が早い
この呪縛を受けて大人になった方は、実は「自分が選んで手に入れた物」に関しては、要不要の判断が早いです。
例え、その判断をするまで残し続けていたとしても、きっかけさえあれば
これは好き、これは気に入ってない、と瞬時に答えることができます、
それはなぜか?
自分だけで責任をおえると分かっているから。
そして。
キツイ言い方かもしれませんが、
親と戦うことを避け続けて、これまで暮らして来たから、怒られない、責められない、争いにならないモノが何なのかも理解しているのです。
あなたの人生を彩るモノは、あなたが決めていい
あなたはとても「いい子」であり続けた優しい人です。
本当は気に入ってなくても、私が持って入れば親は満足する。
本当は全く使わなくても、私が引き受ければ親は怒らない。
私の意思を、思いを殺せば、全てが丸く収まる。
そんなの嘘です。
全てが丸く収まる?
あなたの思いは、気持ちは、収まっていないじゃないですか。
その事実こそ、あなた自身があなたの暮らしに、人生に不要なモノだと分かっている証拠です。
あなたはもう、自分の人生を、自分が主役である人生の為のものが何かを知ってるし、選んでいいんです。
親が怒る?
ケンカは嫌?
今動かなくて、いつ動くの?
自分はいつでも我慢してて可哀想と思うことで、慰めていたって得することは1つもないです。
自分の手で、暮らしを選び取る
どうすれば、「自分の人生を彩るモノを選ぶ」ことができるか?
簡単です。
あなたはあなたのモノに対する軸を既に知っています。
自分の好きなモノを知ってます。
自分の必要なモノを知っています。
あなたはあなたを幸せにするモノが何かを選んでます。
まず最初にすることは、それらと、それ以外のモノとに分けてください。
あなたの判断で。
これまで、いつも必ず視界の中に「いらないけど、残さないといけない」と考えていたものが目に入る環境だったはずです。
分けることで、あなたの暮らしの中に「自分で選んだモノ」だけしか目に入らないようにして下さい。
きっと、驚くほどストレスフリーになるはずです。
出来ればこの段階で、一気に「不要」と判断したモノを捨てるなり売るなり処分してもらいたいのですが、
そのハードルが高い場合は、それら不要なモノを生活動線の邪魔にならない場所に集めておきます。
そしてそのまま、しばらく生活して下さい。
ここで、体験していただきたいのは
・自分の暮らしに1mmも親の圧力の入ったモノがない状態はどんな気持ちかを知る
・それらがなくても、自分が困らないことを体感する
・不要なモノを排除した環境において、動作がどのように楽になったかを分析する
これをすることで、より自分にとってそれらが不要であることが分かり、
またこの後で親から何かを言われたとしても、自分にとって不要であることを具体的に説明できるようになっています。
自分で腹に落ちる説明ができる状態なら、もう迷わずに捨てるなり売るなりという手放す作業ができるはずです。
今回のポイントは、選ぶこと、そして自分で選んだモノに自信を持つことです。
基準は「あなたにとって必要なモノ」
親の意見はいりません。あなたが選びとってください。
親の意見を聞いてしまうのは、自分で選ぶ作業に対して、そして選んだモノに対して自信がないからです。
それを、「怒られる、文句を言われる」ということに逃げを作って、自信のなさを誤魔化してます。
親のせいにせず、言い訳にせず、選びとって、その中で生活して下さい。
それこそが、あなたの新たなスタートです。
コントロールする親になるな
今回の記事は、今親であり子供のいる方にも振り返っていただく意味があります。
あなたが買い与えたおもちゃ、高かったから捨てるな、もったいない!と言ってませんか?
子供には判断できない、価値が分からないと思ってませんか?
親の価値観と子供の価値観は違います。
あなたの言葉1つが、これから先の子供のモノを選ぶ力に大きく影響することを知ってもらいたいのです。
確かにあなたが子供のために選んだものだとしても、その思いはそこまでです。
その先の判断は、子供にさせなくてはいけない。
親の価値観を押し付けることは、子供の人生をコントロールすることと同じです。
友達だって同じです。
あなたは子供が選んだ友達を気に入らなかったとしても、それはあなたとその子の話であって、我が子とその友達とは違います。
これから先、様々な価値観の人間と出会っていきます。
その都度、子供は自分で判断し、道を進んでいきます。
あなたはその度に口を挟むつもりですか?
大人になっても、何でも親に相談するしか出来ない我が子でいて欲しいですか?
あなたと親が違う人間であるように、あなたと子供は違う人間です。
仲良しと依存は違う。
愛情と押し付けは違う。
親と子供は違うんです。
それに気がつけたなら、遅くありません。
ケンカもするだろうし、泣くこともあるかもしれない。
年甲斐もない反抗期と言われるかもしれない。
たかがモノでも、それ1つで、この先の人生を自分の手で作れるならば、それでいいじゃないですか。
親不孝?上等です。
自分以外の軸で生活を支配されたって、それはあなたの幸せではないことは分かってるんですから。
自分で決めてください、判断してください、責任を持ってください。
きっと、あなたは自分で自信をもって選んだモノに囲まれて、自分の人生を生きていけますよ。
こちらは私の、整理収納と夫婦関係家族関係など様々な事を合わせて書く理由です。合わせてお読み頂けると嬉しいです。
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