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10.202017
「引き寄せ」アイテムは、引き寄せません

数年前から耳にするようになった「引き寄せ」という概念。
信じるも信じないもあなた次第…では、話しが終わってしまうのですが、
私はこの「引き寄せ」という言葉自体に、違和感を感じてます。
見方を変える、行動を変えることで、今までの状況から自分の知覚する環境が変わることで変化を呼ぶことが引き寄せである
と今回この文章を書くにあたって調べた内容をまとめると、この一文に集約出来ると思います。
違和感を覚えるのは、そこに「モノ」が入り込んだ時に関して、なんです。
〇〇オイルのおかげで仕事が引き寄せられた!
臨時収入が入った!恋人ができた!
この〇〇オイルは、なんたらかんたらで、新月になんたらしてパワーを注入してる貴重なもの!…
要は「手間暇かけて作られた一品」だったりするわけです。
確かにきっかけとして、それが存在していたかもしれない。
しかし、行動したのは自分であり、見方を変えたのも自分です。
私がいら立ちを覚えるのは、さも「この〇〇オイルがあれば引き寄せできる」と思わせるような言葉で誘惑してること。
アロマ系のオイルの香り成分が、脳をリラックスさせる、とか目覚めさせる、そういった作用があるのは知ってます。
実際、認知症予防にアロマオイルは使われますし、効果もあります。
カラーも、人は色から受けるイメージが体に作用することもあります。
色彩心理学という分野もあります。
誰もが聞いたことがある例えなら、ラーメン屋の店内が赤が多いのは、赤は長時間居るには落ち着かない作用があり、
それを逆手にとって客の回転を良くするために使われるわけです。
しかし、「良い事が起きる」的な感じで、そしてそれを売るために、
自分の素敵なイケてる写真やら、沢山の人に囲まれて楽しそうな雰囲気だして人気者風にしてるやら、
その引き寄せオイルがあれば私のようになれる、的見せ方に、
あざとさを感じずにはいられないのです。
オイルはオイル、日本語ならば油である。
しいていうなら、良い香りから、またはその色から受ける印象が脳に作用する。
そのモノ自体は、単なるきっかけのツールなだけ、です。
きっかけは、ただのきっかけと位置付ける
目に見えないモノは、中々信じにくいです。
だからといって、存在してないかというとそうではないと、私は思います。
知覚できないだけの話しですから。
例えば、私の分野の話しでするならば、片付け、整理収納をすると明らかにただ、部屋がキレイになる以外の良いことが起きます。
これも、「引き寄せ」といえば引き寄せだと言う人もいる。
その言葉は、本当に違和感を感じるけど。
目に見える事実は、片付けられた部屋だけです。
しかし、勘違いしてしまう人は、「断捨離したからだ!」「不要なモノを取り除いたからだ!」と考える。
それば、1番目につく大きな行動なだけです。
正直、捨てるだけの作業なら誰にでもできる。
整理収納して良いことが起きる、その最たる理由は、
その人自身が今の暮らし方と向き合ったから、それに合わせて自分の手でモノを見直したから、です。
・その行動によって、ムダにしていた時間を有効に活用できるようになり、経済的余裕、さらに気持ちにも余裕がうまれる。
・自分の手で環境を変えることで、これまで見ていた視点も変わるわけです。
・これまでなら気付かなかったことに、目を向ける環境になった。
・そして、そこからこれまでとは行動が変わり、新たな出会いがあったり、新たな発想があったりする。
「他力」っぽい、その演出
他力が悪いのではありません。
それスタートでの、いかにも「これがあるから叶った、叶う」「これをしたから手に入れた」が違うんですよ。
簡単に叶うならば、人は楽な方を選びます。
そういった意味では、〇〇オイルは商売としては成功してるのだと思います。
ハリウッドの有名人がこぞって持っている!なんてキャッチーなこと書けば、目を引きますよね。
しかし、夢が叶うとか、手に入れられるのは、そのおかげなわけじゃない。
そんな、誰でも分かる事実を見せていないし、見ようとしない。
優しい顔して、心くすぐる言葉を紡ぎ出す、その人は幸せそう、優雅に暮らしてそう、少しでも近づきたいから、
その人の持ってる、その人の売ってるモノを買う。
この時点で、もはや自分が何を引き寄せたいかが、入れ替わってるわけですが、分からない。
そんなモノを買ったところで、1㎜も変わるわけないじゃないですか。
むしろ、ただのチャーム、ただのキーホルダー、ただのネックレス、ただのボトルが増えるだけ。
捨てにくいモノが増えるだけでむしろゴミにお金払ってるだけですよ。
目的を明確にすること
今回、1つの例えとして名前は伏せて〇〇オイルと書きましたが、
世の中に溢れる引き寄せとか開運に関わるアイテムは、何度も書きますがどれもあくまできっかけです。
それ自体を否定はしません。
先にも書いたように、目に見えることが全てではないし、それがきっかけとなって後押ししてるなら、ないよりある方が心強い。
しかし、これらを手にする方は、過去にも似たような物を手に入れているのではないでしょうか?
きっと、部屋の、カバンの、引き出しの、棚の、色んなところに転がってるはずです。
何か、変わりましたか?
もし変わったのならば、たぶんそれらはほっとかれるような、そんなぞんざいな扱いはされてないはずです。
そして思い出して欲しいのは、目的を明確にし、逆算して、今することを見定めて行動したからこそ、
いわゆる「引き寄せ」と呼ばれるような環境になったはずです。
モノに頼ってるだけで、なんの行動もしない人にとって、それらは無駄にお金を払って、微妙に捨てにくいモノを手に入れたという事実なだけです。
そのモノが、何らか後押しをしたり、きっかけとなったかもしれなくても、それだけのこと。
私は整理収納という分野でしか語ることはできませんが、そんなモノに頼って不要なモノを増やすぐらいならば、
今の暮らし方と向き合って自分の身の回りを整えることの方が、なんぼもあなたの未来を後押ししますよ。
しかも、モノにお金かけなくたって、自分でできるんですから。
モノに使われないこと
片付けに悩む方、暮らし方に迷う方は、「モノ」に頼りがちです。
買うな、とは言いません。
しかし、上辺だけの美味しいことに乗せられてしまうから、
モノが増えて悪循環に陥ってることに気が付かないから、
さらに「モノ」に頼るのです。
しっかり「今」を見てください。自分自身がどうしたいかを考えてください。
憧れの人が、素敵と思う人がいてもいい、けどその人とあなたは違うことを分かった上で、自分ならどうすることが幸せなのか、快適なのか、考えてください。
憧れても、素敵でも、実はそんなものはあなたの幸せに何の関係もないかもしれないんですよ。
それも見定めずに、自分の足元見てないとあっという間に引き寄せ、開運アイテムというゴミに埋もれてしまうだけです。
こちらは私の、整理収納と夫婦関係家族関係など様々な事を合わせて書く理由です。合わせてお読み頂けると嬉しいです。
【夫婦生活の悩みは暮らしの一部だからこそ、私が整理収納で解決します。】